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出張のための移動時間の労働時間性

労働基準法(労基法);

裁判例; 労働時間; 出張;

有効期間:

更新日:

Thu May 03 2018 10:14:00 GMT+0000 (Coordinated Universal Time)

​質問

朝早く家を出て出張に行くための移動時間や、出張先で仕事を終え自宅に戻るまでの移動時間は残業手当の対象(労働時間)になりますか。
また、出張の移動日が休日に当たる場合も割増賃金の対象(労働時間)でしょうか。

出張のための移動時間の労働時間性

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回答

出張のための移動時間の労働時間性

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移動時間中に、特に具体的な業務を命じられておらず、労働者が自由に活動できる状態にあれば,労働時間とはならないと解するのが相当といえます。

ただし、出張の目的が物品の運搬自体であるとか、物品の監視等について特別の指示がなされているとか、特別な病人の監視看護に当たるといった場合には、使用者の指揮監督下で労働しているといえますので,労働時間に含まれると考えるべきでしょう。

また、航空機による海外出張のように長時間にわたる身体的・場所的拘束を伴う移動を余儀なくされる出張において、その移動時間が労基法所定の労働時間(法定労働時間)を優に超えるようなケースにあっては、結果として出張者に対してかかる精神的・肉体的負荷の程度は、通常の就労と比べても小さくないことに加え、過労を回避するために必要な睡眠時間の確保という点から看過しがたいものがあるというべきであるから、出張に伴う移動時間も労働時間に準じて取り扱うのが相当であると解される場合があります。

日本工業検査事件(横浜地判 昭和49年1月26日)
出張の際の往復に要する時間は,労働者が日常出勤に費やす時間と同一性質であると考えられるから,右所要時間は労働時間に算入されず,したがってまた時間外労働の問題は起こり得ないと解するのが相当である。

国・三田労基署長(ヘキストジャパン)事件(東京地判 平成23年11月10日 労判1042)
出張の用務地に向けての移動は、出張という業務遂行の前提となる行為ではある。しかし、そうはいっても業務の提供そのものではなく、通常の就労に伴う負荷とは程度や質の点で相当の違いがある上、移動中の時間利用については通常は基本的に出張者の自由に委ねられている点で拘束性が低いばかりか、過労の原因となるような睡眠時間の減少をもたらすおそれも少ないのが一般的である。そうだとすると、出張の際の移動時間は、基本的に「労働時間」には含まれないのが相当である。
もっとも、例えば、航空機による海外出張のように長時間にわたる身体的・場所的拘束を伴う移動を余儀なくされる出張において、その移動時間が労基法所定の労働時間(法定労働時間)を優に超えるようなケースにあっては、結果として出張者に対してかかる精神的・肉体的負荷の程度は、通常の就労と比べても小さくないことに加え、過労を回避するために必要な睡眠時間の確保という点から看過しがたいものがあるというべきであるから、出張に伴う移動時間も労働時間に準じて取り扱うのが相当であると解される。

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情報提供

メイトー社会保険労務士事務所